WJ20号感想

先週、ワンピースに関して、いつも通りダメージのことを書いたところ、掲示板にて

>>もし今ジャンプでドラゴンボールが連載中だったら、かがみさんは
>>「仙豆で回復するし、死んでもドラゴンボールで生き返るから戦闘で苦戦しても何も緊張感がない」とか
>>「これだけやられてなお来週悟空は平気で反撃して、その後も何事もなかったかのように元気に駆け回るであろうことが残念です。」
>>
>>みたいな感想を書いていたのでしょうか。

というご意見を頂きました。
17号のジャンプ感想に書いた通り、たぶんリアルタイムでドラゴンボールやってたら「展開が遅い、たるい」って言ってたと思うんですよね。実際、Z以降は1シリーズが長すぎますし。
ただ、ダメージ描写に関しては違うと思うんです。
ドラゴンボールは確かに仙豆で治るし、デンデで治るし、神龍で生き返るけど、仙豆は切れるし、デンデは殺されるし、死ねばとりあえずその戦いはリタイアですから。
ワンピースの場合は「あー、ダメージ受けたね。まあ、別に変化ないけど」ってのがマズイんだと思います。ジョジョもその点はかなりどうかと思うんですが。
いっそのこと、ワンピース世界において肉は回復アイテムとはっきり定義付けしちゃえばいいんじゃないですかね。

強敵「クククッ……ルフィ、貴様もここまでだ!」
ルフィ「クソッ! こんな強いやつ初めてだ!」
ナミ「ルフィ! 良かった、間に合って……」
ルフィ「ナミ! 早く肉を投げてくれ!」
強敵「そうはさせんぞ! とりゃあ」
ナミ「ああ! 肉を奪われた!」
強敵「ククク……ここでみすみす回復させるほど、オレは甘ちゃんではない」
ルフィ「クッ、なんとかして肉を奪い返さないと……!」

こんな感じで。

極論すると、戦闘の後、肉を食べる描写を1コマ入れてくれるだけで、その後キャラがピンピンしていても(ある程度)OKかもしれない。
そういえば、「包帯を巻く」で同じことやってるか。

漫画におけるダメージ描写と漫画の面白さについてはまだ色々語りたいこともあるんですが、長くなるんでネットラジオに回しましょうかね。
個人的には「なぜ男塾はダメージが何時の間にか消えてても全く問題ないのに、ワンピースだと激しく失望させられるのか」あたりを考えてみたいものです。


☆☆☆ツギハギ☆☆☆

すごい面白かったです。

・ピンピンしてる仁義主さん
まあ、米が背中に当たっただけですしね。

・ヒットとスマッシュ
ヒットは強化系ってことなんでしょうが、スマッシュが何を言ってるのかさっぱり分かりません。
「所有者と命具の間に生まれた力」ってなんだ一体。
あと、「たまに特有の付加効果を持つ」って辺りをまるで説明する気がないのが、潔くて逆に良かったです。
「なんで破邪の剣を道具として使うとギラになるの?」に答えがないようなものですね。

・死ぬほど笑った

ア〜〜〜

ン〜〜〜

ブレラァ!!!


主人公が傘を構えて


ア〜〜〜

ン〜〜〜

ブレラァ!!!


って言ったら、傘からかめはめ波が出たよ! 

これって、やっぱり

か〜〜〜
め〜〜〜
は〜〜〜
め〜〜〜
波―――!!!!

との対比を狙ってるんですかね。
狙ってるんだとしたら、すごいギャグだと思うんですけど。
この3コマ何度見ても面白いです。
「ア〜」「ン〜」「ブレラァ!!!」って!!!!!
特に「ブレラァ!!!」の顔がイイですね!
このミスマッチはかなりハイセンス。
ああもう、このギャグがスマッシュ級だよ!!!

「米米弾」「骨で殴ったら電撃」→ヒット級の笑い
「ア〜」「ン〜」「ブレラァ!!!」→スマッシュ級の笑い


☆☆☆もて王☆☆☆

ビュー女も出てきたし、もう完全にスピンちゃんとクロスオーバーですね。
たとえもて王が打ち切られても、次の作品で新キャラ追加して復活するのかと思うとちょっとホッとしたり。
にしても、こんなに後ろだなんて、アンケ送った方がいいのかなあ。

・二足歩行の馬キタコレ!
タウアきたよ!
今回このネタが秀逸なのは、前ページとの繋がりが全くないことですね。
ものすごい唐突さ。
しかし、だからこそタカヤパロとして高いレベルで成立している。
大亜門先生のすごいところは、単にネタを表面上でだけパロるのではなく、もっと僕たち読者の視点に近いところで料理してくれることですね。
今回は「なんで突然馬が歩いてるの!?」という読者の驚きをちゃんとネタにしてくれたし、こないだは大蛇丸ネタから「これ、忍者じゃなくて妖怪大戦争じゃん!」というツッコミまで具現化してくれました。

ああ、そうそう。
背景に突如現れた森もキーポイントですね。
タカヤ=森林浴マンガですし。


☆☆☆村雨くん☆☆☆

読切と比べてスロースタートな印象。
読切はかなり内容が詰ってて読ませる感じだったんですが、今回は内容を薄めて連載に備えてる印象を受けました。
その分、読切に比べると浅い感じがしちゃうんですが、まあこれは仕方ないか。
微妙に悪人顔で性格もあまりよろしくなさそうな壬生先輩が出てきたときは、もしかしてステロタイプな話になっちゃうんじゃないかと不安になったのですが(壬生先輩実は悪い人→校内で問題→村雨くんが解決)、安易にその方向に流れることを避けたのは好感。
ただ、第2話以降どう転がるのか分からないんで、やっぱり不安は続くんですが。
安直な悪者や、「所詮高校生の部活チャンピオン」といったヘタレキャラにせず、主人公と馴れ合わず敵対せず微妙な立ち位置をキープして欲しいものです。

ところで、この漫画はすごくバトル路線に路線変更しそうなんですが、そうなると「みんなにバレないように」という制約がウルトラマン程度になっちゃいそう。ここを何とかキーにしてほしいんですけどね。
でも、他の方向性ってのもあんまり見えて来ないなあ。

・村雨「だから速くだ!!」
このスピードは、カブトのクロックアップの域だと思いました。
村雨くんならゼクトルーパーより良い働きが出来るよ、きっと。
スパイ活動もいいけど、ワームからも日本を守ってやって下さい。


☆☆☆ワンピース☆☆☆

・「桜吹雪」
結局あんまり効きませんでした。
せっかくダメージを負いながらもランブルボールスロットに勝ったのに、いまいちカタルシスがないです。
まあ、しょせんチョッパーなので、こんなものっちゃこんなものなんですけど。

あと、鉄塊の攻略法が何時の間にか「思いっきり殴る」で定着してるのも残念。
昔はもっと硬かった気がするんだけどなあ。

・クマドリさん
この人は前口上を省略することを覚えれば、道力が100は上がると思うんですよね。

・チョッパー巨大化
ここは良かったです。
最強の技が効かない→巨大化してみよう
という流れは、ある意味自然。

・カリファさん入浴中
一体何のサービスシーンなんだろう。
目の前の敵は能力で動きを止めてるから良しとして、フランキーなり援軍がやって来れば普通にヤバイ気がするんですが。

ところで、悪魔の実の能力者ですが、入浴中では力が十分に出せない模様。
海に落ちるのは、気をつけてればまあそうそうあることではないでしょうが、入浴中が常にウィークポイントってデメリットは結構大きい気がします。
暗殺の天使シャルロット・コルデーの例の如く、入浴中は結構危険だと思うんですが。


☆☆☆銀魂☆☆☆

・普通に花嫁修業でした
花嫁修業はミスリードで武者修行してると予測したのですが、見事に裏切って頂きました。空知先生イカスー。
しかし、お滝さんのいびりを完全に受け流すお妙さんの冷たい目が良いですね。
お滝さんの方も「このオババをおびやかす脅威になろうぞ」って、追い出す目的が途中から変わってるし!

・土方さん
このメンツの中では、なんかすごい不憫な気がしてきました。
真選組の隊内においては、土方さんをナメきってるのは沖田だけですが、ここだと銀さんと神楽までナメきってますし。
特に神楽の接し方が酷すぎるよ。新八や銀さん相手だとここまで性悪じゃないのに!
でも、落として落として、最後にデカい皿で名誉挽回してる辺り、流れの作り方が上手いです。


☆☆☆アイシールド☆☆☆

・「デコイのフリして裏の裏か」
雪光先輩の回想シーンとか熱い思いとかは僕のような冷めた読者には結構どうでもいいポイントなんですが、むしろアツかったのがココ。
雪光先輩という身体的能力の低いキャラが活躍することを、このセリフでちゃんと納得させてくれます。
それでも届かぬ後一歩を、今回は「根性」「精神論」でカバーしつつ、雪光先輩のキャラを深めたわけで、毎度のことながら「巧い漫画」です。

ところで、漫画で「デコイ」って文字を目にしたのは、僕は記憶にある限りたぶん二回目なんですが、もう一つはヘルシングという漫画で、ここでのデコイの使い方も素晴らしかったですよ。
「陽動に決まってるけど放って置けない」というのが理想的なデコイですよね。
ヘルシングでは、主人公側の最大戦力であるアーカードをデコイ(リップヴァーンウィンクル中尉による別働隊)で誘き寄せて、その間に敵主力がロンドンを強襲してました。
あの展開はアツかった。
敵側とはいえ、女性キャラ(中尉はめがねっ子)をデコイにするってのも衝撃的だったし。
ナルトで例えると、多由也たんが遠くの街で暴れまわってるので木ノ葉の上忍たちが全員で多由也たんに掛かっていって、多由也たんが多勢に無勢でグチャグチャにぶち殺されてるところを、大蛇丸率いる残りの音の主戦力全てがガラ空きの木ノ葉に攻め込んだって感じです。
ハードだ。

・一発技のビックリ芸
これを格ゲーでは「ネタ」っていうんですけどね。
弱キャラがネタで流れを掴んで強キャラに勝ったりする試合は見てて楽しいんですよ。
今のアイシールドってもしかしてそんな感じなのかもって思いました。


☆☆☆ブリーチ☆☆☆

なんかすごい話になってきました。

・王様がいるらしい
一体どういうところなのかさっぱり意味不明なソウル・ソサエティですが、以前ネットラジオで「激論!死後の死後の世界はあるのか!?」というタイトルで議論したことがあるんです。

そんで、まず

1、人は死ぬとソウル・ソサエティに行く
2、ソウル・ソサエティに行くと、大部分の人は流魂街という貧民街に送られ、貧しい生活を余儀なくされる
3、貴族と呼ばれる人たちがいる
4、ソウル・ソサエティの中で結婚や出産ができる
5、ソウル・ソサエティと人間界は行き来可能

という既知の事項を確認しました。
で、ここから当然惹起される疑問点が

1、ソウル・ソサエティの人が死んだらどこに行くの?
2、貧民として生活しなきゃいけないのに、なんでソウル・ソサエティに行かなきゃいけないの?

といったものです。
そこから色々と想像を膨らませた結果

1、ソウル・ソサエティは実際は餓鬼界である
2、ソウル・ソサエティで死んだら、さらに「死後の死後の世界」がある
3、「人間界」と「死後の世界(ソウル・ソサエティ)」は行き来可能だが、「死後の世界」と「死後の死後の世界」は繋がっていない
4、この「人間界とソウル・ソサエティの間のトンネル」を発見した「人物」がおそらく存在する
5、この「人物」がソウル・ソサエティで「奴隷制」を敷いている
6、流魂街の貧民たちは、この「人物」の圧制で苦しんでいる
7、護廷十三隊が人間を守ったり、死者の魂をソウル・ソサエティに送ったりしてるのは「奴隷を増やして『人物』が肥えるため」
8、この「人物」は、おそらく「死後の死後の世界」へのトンネルも探している
9、なぜなら「死後の死後の世界」へのトンネルを発見することは「死後の世界」における「死」を実質無効化すること、不死を手にすることである

とまあ、確かこういう結論に至ったわけですよ。
もちろん、半分以上冗談だったんですけど、それが今回突然出てきた「王様」の存在。
「王様」のせいであながち冗談じゃない気がしてきたんですよね。
しかも、この人「ソウル・ソサエティの中の更に別の空間」に存在してるというんです。
「王様」が「トンネルをあけて、奴隷制社会を作った人物」だとして、「別の空間」が「死後の死後の世界」だとすれば、ピースがはまってしまい、さらに藍染さんが「死後の死後の世界」ならびに「王様」を目指す理由もバッチリ。
やばいね、これは確信突いてるかも(笑)

・「十万の魂魄」
てことは、少なくとも一回は作ったことあるんですよね。
流石は奴隷制社会で絶対王政を敷く男「霊王」。
恐るべし。

・重霊地の空座町
十万の魂魄は大問題だけど、場所が分かってるんなら、とりあえず空座町からは避難すればいいんじゃないかな。

・「その為の護廷十三隊じゃ」
カッコイイことを言ってるような気がしますが、その護廷十三隊から今回の問題が発生してるのも事実。
「身内の恥なので全力で拭いますよ」とも読み取れます。
もちろん悪いと言ってるわけではありません。
身内の恥ですら全力で拭おうとしないダメ組織もいくらでもありますから、それに比べればずいぶん殊勝な心がけといえるでしょう。
ほら、どことはいわないけど、魔法律協会とか魔法律協会とか。

・総隊長「それまでに力を磨き、各々戦の支度を整えよ!」

ま た 修 行 か 。

ホントに大好きですね、修行。
彼らが力をつけぬよう、藍染さんは再度グリムジョーさんを送り込むべきですよ。


☆☆☆ナルト☆☆☆

・ペラペーラ、ペラペーラ
サイには自決とか、そういう選択肢はないんでしょうか。
ダンゾウさんも感情を消すトレーニングに一生懸命になりすぎて、「やったあ、頑張ってサイの感情を消したぞう」で終わっちゃって、「感情を消したから、自白を強要されたら躊躇なく即座に自決することとかも教えよう」ってのを忘れちゃったんじゃないですかね。

・「アナタはいうほど感情を捨てきれていない」
特に顕著なのが自分の能力までペラペラ喋ってるところですね。
そこは誰も聞いちゃいないよ!
たぶん自慢したかったんだよなー、誰かに。
明らかに感情消えてません。

・「サスケくんには常に大蛇丸がついている」
大蛇丸は作中でも相当の強者のはずなのに、彼を敵に回すことがサイが言うほど恐ろしい物と感じられないのは何故なんでしょうか。
同程度の強さと思われる暁が結構「なんとかなっちゃう」強さだったからかなあ。
ハンターで、旅団とか護衛軍が相手だと「なんだって! あんなヤツらから人質を助け出す!? ヤベエぜ、そのミッション!」ってなるんですけど、全然そういうのがないんですよ。
こんなこと書いてたら、「またハンター信者がなんか言ってやがる」って言われそうだけど、実際そう思うんだから書いてみた。

・「腕がもがれりゃケリ殺す」
ここらへんが岸本先生がカワイイところで、すごい熱のこもった台詞のはずなのに、(少なくとも僕のような人間には)見事に空回りしてるんですよね。
「えー、あのサスケにそこまでしなくていいじゃん」って思っちゃいます。
でも、こういう読者と作品の微妙な温度差が、ナルトって作品の裏魅力だと思ってます。
岸本先生ってそれがホントに顕著なんですよね。
「これ狙ってるんだろうなあ。全く何も思わないけれど」っていうのが非常に多い。そこがカワイイ。


☆☆☆ペンギン☆☆☆

バカ兄弟の「魚拓」、それと「ビビリ天狗」、ツンエロ委員長が面白かったです。
特にツンエロ、委員長が天然じゃなくて「自分でもHだと自覚してる」と分かったのが良かったです。

どうでもいいけど、包茎のあの写真って大体カッコイイ人がモデルじゃないですかね?


☆☆☆リボーン☆☆☆

・ツナ「何であの人たちにリングあげなかったんだよ!?」
読者の誰もが思ってるこの台詞をちゃんと作中で解決してくれてるのが嬉しいです。
リボーンの「そんなのオレが聞きてーぞ」もナイス。

ちなみに「遅かれ早かれお前たちは殺されてた。XANXUSはぬかりのない男だ」は意味が分からない人もいると思いますが、僕なりに噛み砕くと

「XANXUSが10代目になり統治した場合、その統治に不満を持つ反抗勢力は必ずツナを擁立してクーデターを起こすから」

です。
「追い落とした元君主とその一族は必ず殺せ」
これは君主論の基本ですね。
より深く知りたい方は拙著「完全覇道マニュアル」をお読み下さい(宣伝)

多分ここまで書くと回りくどくなるから、意味が伝わりにくいのを承知の上で省略したんだと思います。天野先生は何気にそのくらいは気の回る人だと思ってる。

・山本「いやー、ワクワクすんなーっ!」
あれだけ死線を超えながらも「遊び」と認識していた山本ですが、これが「死合」と分かった後もこの反応。
やはり、今までを「遊び」と捉えてた時点で、彼の精神構造は普通ではなかったようです。
この分ならツナ母も同じような反応を見せそうですよ。

・笹川兄
本当にどうしてこの人はこんなイイキャラなんだろう。
何の根拠もない「オレは勝つからな」にすごい安心感を覚えました。
笹川兄は女性人気もあるのかなー?
僕が女の子なら間違いなく笹川兄に惚れる。お嫁になりたい。
お嫁にするなら断然ハルだけど、この人の義弟になれるなら京子さんと結婚してもいいよ!

それにしても、小学生を敵対視する中学生ってなんだ。
大人気ないにも程がある。


☆☆☆デスノート☆☆☆

先週の引きのワクワク度から考えると、ちょっと肩透かしな今週。
今回ライト君が言ったことやニアの答えなどは、これまでのストーリー展開から読者も十分にあれこれ考えてきたことで、要は分かりきったことの再確認に過ぎなかったんですよね。
でも、きっと必要だと思って入れたんだろうし、まだ何か一計あるみたいだから、今後の展開に期待しましょうか。


☆☆☆ネウロ☆☆☆

・弥子「すごい出血・・・!!」
全然すごい出血に見えないんですけど。
あの距離でショットガンを受けてこれなら、かすり傷といってもいいくらいの勢い。

あ、そうか、弥子さんはまだネウロが傷付いたとこすら見たことないんだった。
ネウロ弱体化を知るのは読者のみだった。

・意外とすごく優しいサイ
でも、逆にサイくらい意味が分からないと(何考えてるのか分からないと)アリな気がします。
ご都合主義的な展開というニュアンスも感じるけど、うーん、五分五分くらいかな。
うん、やっぱ微妙にアリなレベル。

・「最後の自分像」の謎解き
これはすごいですよ。100点満点つけてもいい。完璧です。
「最後の自分像」の秘密を単に精神的な感性の問題に留めず、物質的な問題にまで下げてきました。
しかも、娘への愛情を芸術品を介して、つまり己の芸術の力量に恃んで伝えてるってのがイイですね。
絵石屋氏の確かな才能を感じさせます。
すごい、すごいよ、松井先生。
この謎解きはばっちり共感できたよ。

ちょっと言い過ぎくらいに誉めちゃうと、松井先生は今週の話で僕の中では許斐先生と並んだね。


☆☆☆みえるひと☆☆☆

今週の戦闘描写はかなり巧かったんじゃないでしょうか。
ガクと明神が一緒に走ってる大ゴマとか普通にアツイし、エージが戦力外は戦力外なりに戦いに参加してるのも良かった。
描くのが難しい複数人バトルをちゃんとこなせててスゴイと思いました。

でも欲を言うと、ひめのんを助けるのはガクであって欲しかったけど、これは次回の明神覚醒の前兆だろうから仕方ないか。

・で、またダメージの話をするわけですが
今回のとか、ほら、ダメージ描写がキッチリ出来てると思うんですよ。
ハンマーに振り回されるガクとか、ちゃんと胸貫通ダメージを感じさせます。
このダメージ描写のおかげで、倒れてる時のひめのんとの絡みが意味を持ってると思うんですよね。
これが平然と動いて倒れたんだったらこうはならないです。
明神の方もちゃんと回復魔法を使って回復してるので納得できます。
チコが回復魔法使えるなんていきなり出てきた話だけど、それでもOKなんです。
傷が治ってない、というのも「そこは傷治ってても大目に見てあげるのに!」っていうくらい徹底しててエラいと思います。


☆☆☆タカヤ☆☆☆

こんなことを書くと気が狂ったのかと思われるかもしれませんが、今週は普通にそこそこ良かったです。普通に。

少なくとも今までのバトルシーンよりは遥かに良かった。
この極端に締りのない絵柄と、軽薄極まりないノリが逆に心地よいです。
そりゃすごく良いとか面白すぎるとか思わないけど、載ってても全然構わないレベルですよ。
この絵柄とテンポで、あんまりマジにならずに戦闘すればイイんじゃないかなあ。


☆☆☆めらりにょん☆☆☆

「100%炎の力」だけ、不覚にも笑ってしまいました。


☆☆☆ムヒョ☆☆☆

・ヨイチ「しまった、かすった・・・!!」
ワンピースが指で胸に穴をあけられた挙句、天井突き破って吹っ飛ばされても肉食えば平然としてる一方、ヨイチさんはすごい。この人、本当にかすっただけでよろけています!
何ていうか、ものすごいリアリティを感じますね。漫画失格といっていい程にリアルだ。
確かに、日頃滅多に怪我とかしない僕が「あれ? もしかしてこの傷深くね? ヘタしたら縫ったりしなきゃダメ!?」とか思うとふらふらってなっちゃいます。だからリアルだ。ある意味。

格闘漫画の出血量見ると、軽い一撃でも「あー、これ十針はカタイよなー」とか思っちゃいますし。
簡単に描写してるけど、実は治すの結構大変なんですよ、人体。
もしかしたら、ナミとかもアップで見たら縫い痕が顔中体中についてるかもしれないんですよ。まあ、あの漫画は肉食えば治るんだけど。

それにしてもやっぱりある意味すごいなムヒョは。
良し悪しは別にして、この漫画は読む価値がある。触れる価値がある。

・エンチュー「人間は何でこんなに不完全なんだろう」
そりゃあ、思春期の頃とかは思い悩むこともあるでしょう。
この世は善だけで出来てるわけじゃないですからね。
暗黒面を見て憤りを感じたりすることもありますよ。

ただね、エンチューがいた世界は特にそういう負の側面が見えやすい空間だったんだ。
うん、そこはいけない。
魔法律協会はいけないよ。







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