さて、ギターを買う場合ですが、ギターに限らず楽器はどれも基本的に高価なものです。
ですので、それなりに慎重に物を選び購入する必要があります。
ギターの購入ですが、まず注意していただきたいことは、一言でギターといってもいろいろなタイプがあるということです。
私たちパンクロッカーが購入すべきギターは、「エレキギター」と呼ばれるギターですが、他にも「クラシックギター」「アコースティックギター(フォークギター)」「エレキアコースティックギター」などがあるのです。
基本的にボディーが厚いのはクラシックギターかアコースティックギターなので、ボディーの薄いものを選びましょう。
しかし、エレキアコースティックギター(通称エレアコ)にはボディーの薄いもの(セミアコ)もあるので、注意が必要です。
良く分からないときは、店の店員さんに聞いてみるのが一番でしょう。
熟練の店員さんであれば、あなたの振るまいとファッションからパンクロッカーだと判断し、黙っていてもエレキギターを勧めてくれるでしょう。
また、初心者が間違えやすいのがギターと間違ってベースを買ってしまうことです。
ベースとギターの見分け方は簡単ですので、覚えておきましょう。
弦が6本あるのがギター、弦が4本しかないのはベースです。
しかし、稀に弦が6本あるベースも存在するので注意が必要です。
6弦ベースは弦が6本あっても決してギターの代わりにはなりません。
なお、エレキギターであっても、買ってはいけないギターがあります。
それは
- 弦が7本以上ある
- ネックが2つある(ツインネック)
- ぞうさんの形をしている
- etc.......
といったものなどです。
弦が7本以上あるとか、ネックが2つあるとか論外ですね。
「コードは3つしか知らねえぜ」というパンクロッカーがわざわざ音階を広げるような真似をしてはいけません。
(上:ぞうさんギター。とても愛くるしい)
上のような「ぞうさんギター」もよろしくないですね。
パンクとはLOVEではなくDESTROYです。
こんな愛くるしいギターではギタークラッシュもできません。
パンクをするには不向きなギターといえるでしょう。
さて、自分が買うべきギターが決まったならば、早速入手方法を検討しましょう。
とりあえず間違いがないのは、よく雑誌などに載っている「〜〜点セットで19800円」といったギターです。
これらはピックやアンプを始め、明かに不必要な用語集やうさんくさい教則ビデオテープまでがセットになったもので、その値段やあやしさから考えても、間違いなく音はショボイでしょう。
また雑誌の通販でギターを買うというのは、パンクにとって最も大切な「初期衝動」のイメージに繋がります。
イメージ的にも実際の音の面でも、雑誌の通販を利用するメリットは大きいといえます。
どうしても、自分の目で確かめてギターを購入したいと思う人もいるでしょう。
通販を利用することが確実なのですが、しかし、いかんせん高価な買い物ですから、不安になる気持ちも分かります。
あなたが実際に楽器店へ行き、そこで楽器を手にとって確かめるのであれば、その場合は出来る限り、音の悪く弾きにくいギターを選びたいですね。
後述することですが、パンクロッカーたるもの演奏は下手ならば下手なほど有利です。
演奏技術自体は経験を積んでいけばイヤでも巧くなってしまいますが、楽器が弾きにくければ、少しでも上達の度合いを遅らせることが出来るからです。
ですから、楽器選びというのは本当に大切なことなのです。
手にとって楽器を選ぶときは、以下の点に注意してください。
- ギターは持ちにくいか?
- ネックが曲がっているか?
- 板(フレットボード)上の弦が押さえにくいか?
- 一音ずつ弾いたときの音がクリアに出ていないか?濁った音(弾いた音でない雑音)でかき消されているか?
これらの条件を全て備えたギターが良いギターです。
しかし、通常の楽器店では最も安いギターを選んでも、これほど質の良いものはなかなか手に入らないでしょう。
そこでオススメするのが、近所にある中古ショップです。
といっても、楽器の中古店に行ってはいけません。
そこにはそれほど程度の良いものは期待できないからです。
やはり品揃えが良いのは、家電製品からスポーツ用品まで幅広く取り扱っている総合リサイクルショップです。
私の家の近所には「生活倉庫」というリサイクルショップがあり、ここでは「エレキギター(弦なし)」が4000円で売られていました。
「ギター(弦なし)」の表記からも分かるように、この生活倉庫では「弦が張ってあるかどうか」は単に附属品の問題でしかなく、弦を張っていないことによりネックが反るとか、そういった致命的な問題については全く考慮されていないのです。
素晴らしいですね。この商品に関しては、通販で買うものよりも上質といえるでしょう。
このように、実際に楽器店やリサイクルショップに赴いても、良いものを購入できることはあります。
ただし、これら良い楽器を見分けるのは本当に難しいことなので、初心者一人では間違ってまっとうなギターを買ってしまう怖れがあります。
そうなるとネックを反らせたりするまでにかなりの時間と根気が必要になってきますので要注意です。(上級のパンクロッカーであれば、問題のないギターを買った後、時間をかけてネックを曲げたり、自分の使いやすいギターに仕立て上げるのですが、初心者のうちは最初から「出来あがった」ギターを買うほうが良いでしょう)
一人では不安だという人は、パンクな友人に付いて来てもらい、良い楽器を選んでもらうことをオススメします。 |
|