「はじめてのセックス・ピストルズ」



保護者の皆様へ

この項目は、私たちが幼児に正しいパンクを教育することで、その幼児が生涯バンドとしてパンクを楽しめるようにと考えて作った、実践的なパンクバンドの学習ページです。
きょうすけくん、あやのちゃん、おとめちゃん、いっせいくんの4人には、これまでのSTEP1〜10にて述べてきた正しいパンク知識を、段階的に学習できるようにプログラムされた、合理的なライブ計画が組まれています。
ライブには毎回、学ぶべき学習のポイントがあり、きょうすけくんたちはライブを通して、それらの基本的なパンク知識が身に付くようになっています。
彼らは私たちのセッティングした通りにライブを実践することにより、数年後には立派なパンクロッカーとなることができるでしょう。

パンク博士:架神恭介,辰巳一世

・コピーバンドをはじめよう

私たちの募集を受けて、4人の少年少女が、パンクロッカー育成計画に参加してくれました。
ボーカル&ベースのきょうすけくん。
ギターのあやのちゃん。
ドラムのおとめちゃん。
マネージャーのいっせいくんです。
4人とも、それぞれの楽器の経験はまったくありません。

・ライブと学習の要点

第一回ライブ 2003/6/23 高円寺無力無善寺

学習のポイント
  • おきゃくさんにらんぼうなくちをきこう
  • へたくそなえんそうをこころがけよう
  • こうしつのわるぐちをいおう
  • はものでからだをきずつけよう
  • パンクにふさわしいふくをきよう
まず、一回目のライブでは、パンクの基本を学ぶために「お客さんに乱暴な口をきく」技術、「パンクにふさわしい服装を選ぶ」技術、そして何よりも大切な「へたくそな演奏をする」技術を学びます。
彼らはすでに自分たちで考えて、どうやってお客さんに乱暴な口をきけば良いか、パンクにふさわしい服装はどんなものか、一生懸命、試行錯誤しています。
私たちもある程度のアドバイスを与えましたが、基本的には彼らの自主性に任せています。

また、パンクの代表的なパフォーマンスである「刃物で身体を傷付ける」パフォーマンスも第一回目で学べるよう、学習の要点に含めました。
しかし、初回からこのパフォーマンスを学ばせるのは危険ですので、私たちは安全性を考慮して、赤いマジックペンによるパフォーマンスを勧めておきました。
それと、パンクバンドにとって大切なファクターである「皇室の悪口をいう」技術をここで学ぶことにより、第一回目にして彼らは必要な技術をほとんど身に付けることができます。

・「第一回目ライブのビラ」
きょうすけくんたちが、どのような学習をしながらライブをやっているのか分かりやすいように、きょうすけくんたちが勉強している教科書から2ページ分をコピーしてお客さんに配りました。そのときのビラは、こちらから見ることができます。


・ライブと反省


きょうすけくんたちは、もっと立派なパンクバンドになれるよう、自分たちだけで知恵を絞って、以下のようなアンケート用紙を作りました。
アンケートを作るのは、本当はマネージャーであるいっせいくんの仕事なのですが、いっせいくんは「だりぃ」と言って、ちっとも作ろうとしなかったため、仕方なくきょうすけくんがアンケートを作りました。
たつみくんがベースをして、きょうすけくんがマネージャーをした方が良かったかもしれません。




以下に、アンケートの結果をまとめておきます。


きょうのえんそうはパンクでしたか?
パンクだった 11
少しパンクだった 9
ふつうだった 4
少しテクノだった 3
テクノだった 1
無回答 0

「パンクだった」という意見が多かったです。
初めてのライブにしては、成功だったといえるでしょう。


口のききかたはらんぼうでしたか?
パンクだった 9
少しパンクだった 7
ふつうだった 9
少しテクノだった 2
テクノだった 2
無回答 0

こちらは、「ふつうだった」という意見が目立ちました。
もっと口汚くお客さんを罵った方が良いですね。


こうしつのわるぐちはよかったですか?
パンクだった 2
少しパンクだった 4
ふつうだった 12
少しテクノだった 4
テクノだった 1
無回答 6

これはいけません。
きょうすけくんはライブ中、一生懸命「ごだいごのばか」「ごだいごのばか」と言ってましたが、それが皇室の悪口だとわからなかった人も結構いたようです。
ミッキー吉野の方のゴダイゴだと思われたのでしょう。


ふくそうはパンクでしたか?
パンクだった 11
少しパンクだった 11
ふつうだった 4
少しテクノだった 2
テクノだった 0
無回答 1

服装に関しては、「パンクだった」という評価が多かったです。
各自が一生懸命に考えて、ちゃんとしたパンクファッションを実践できたということですね。


こうしたらもっとりっぱなパンクになるよ、というのがあったら自由に書いてください。
・さいこーにクソでした
・すばらしくクソだった
・クソでよかった
・分かりやすくてクソだった
・最近こういうクソみたいなのが好きです
・パンクってよくわからないけど、クソだと思った
・歌い方とかがクソだった
・スタイルがクソだった
・パンク知らないから分かんない
・酔ってなかったのがいけなかった
・めちゃくちゃだった
・おどり子を入れたほうがいい
・鈴木あみが、とんがりコーンだった
・ドラムの人の背中がプチプチしてた
・はじめてみたけど、これがパンクなのですね
・帰ってシド・アンド・ナンシーを見ます
・立派なパンクだった

概ね好評だったようです。
しかし、中にはあまりの興奮ゆえか「鈴木あみが、とんがりコーンだった」など、理解に苦しむ回答も紛れていました。このお客さんはクスリでもキメていたのでしょうか。


メンバーをひとりひとり評しますと、まず、きょうすけくんは、とってもベースがへたくそで良かったです。
途中でアンプからシールドが抜けていましたが、まったく気付かずに弾こうとしていました。
そして、実際に音が出てなくても、何も支障がありませんでした。
また、ボーカルもとてもへたくそでした。
パフォーマンス的には、赤マジックを体に突き刺すときの苦悶の表情が、まるで本当のナイフを刺しているかのような、リアリティ溢れる迫真の演技でした。
しかし、パフォーマンスが終わった後に、「やったあ、うまくナイフで体を傷つけるパフォーマンスができたよう!」という感じで、満面の笑みを浮かべていたのがマイナスです。
今度からは気をつけてくださいね。

あやのちゃんは、いまいち、よくありませんでした。
ギターがうますぎたのです。
あやのちゃんはベースがとても上手に弾けてしまうため、残念ながらギターも結構上手に弾けてしまったのです。
今度からは、左手にギターを持ちかえるなど、何か工夫をしましょうね。

おとめちゃんのドラムはとても良かったです。
とくに、「これでいいのかなあ」という感じで、首をひねりながらドラムを叩いているのがとても良かったです。
また、後半疲れて、ドラムを叩くことをすっかり放棄したときの、「まだ演奏続くの?」といった感じの、退屈そうな仕草がとてもパンクでした。
とても良いドラムプレイでしたから、初心忘れるべからず、今後とも頑張ってください。

いっせいくんに至っては「めんどうくせえ」といって、ライブに来ませんでした。
実にパンクです。
いっせいくんにマネージャーをさせたのは、明らかに間違いでした。


しかし、この日のライブの最大の問題は、きょうすけくんたちのバンドよりも、無善寺のマスターの方が、遥かにパンクだったことです。
無善寺のマスターは、アコースティックギターを使った弾き語りをするので、一見ファッションパンクのようですが油断は禁物です。
この日はあやのちゃんとおとめちゃんの友達の女の子がたくさん来ていたのですが、無善寺のマスターは「おうおう、今日は女の子がたくさんいるじゃないか。せっかくだから、全裸になってオナニーしないとな」と言い出し、ライブの途中で全裸になり、オナニーを始めたのです。実にパンクでした。
きょうすけくんたちも頑張りましたが、やはり大人の人のパンクはすごいですね。
なお、私は、どうして無善寺がいつまでたっても赤字なのか、その理由が少しだけ分かった気がしました。
パンクと経済活動の両立は大変難しいことなのです。

・これからのライブ

2003/9/1に新大久保水族館というライブハウスで行いました。
第二回ライブはこちらから。

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