WJ26号感想

もう激しくいまさらですけど、レールガンってどういう原理なんでしょうね。
トレインは体力を電力に変換できる変化系道使いなんですかね。


☆☆☆ワンピース☆☆☆

カエルとゴーイングメリー号の追いかけっこの辺り、相変わらずテンポが悪いです。
何やってるのか良く分かりません。

ヨコヅナと海列車の話はここから広がるんでしょうか。
今週はこれといって思うところがなかったのですが、ヨコヅナ・海列車という、言ってみれば"浅い"ネタが本編にちゃんと絡んで展開するなら、大切な伏線かもしれませんし、巧く機能するなら後で見てスゴイと思うのかも知れません。

とはいえ、やっぱり今週は薄味でした。
次に繋がらないなら、なくても良いような一話。


☆☆☆ナルト☆☆☆

砂を振り払いながら疾走するキミマロさん。
カッコ良かったです。
あのマユゲがなければ。

守鶴の盾との激突も良かったです。
最高絶対防御という大袈裟な肩書きも、あのビジュアルなら納得できてしまいます。
リーが「あの盾の異様」とコメントしているように、防御力を現すのにあのビジュアルを起用したのは大成功と言って良いかと思います。
こないだの「黒秘儀危機一発」もそうですが、岸本先生はいつの間にこんなセンスの良い作家になったのだろう。

と、守鶴の盾を褒めちぎっておいてアレですが、それにしてもキミマロさんのマユゲは酷いです
いや、あれがマユゲじゃないことは分かってますよ。模様ですよね。
でも、僕たち読者には異常に太くて男らしい眉毛にしか見えないんですよ。
キミマロさんはLV2になってビジュアルが悪化した最悪のケースだと思います。

そんなゲジゲジマユゲのキミマロさん
今週はついに脊柱まで抜いてしまいました
以前から当掲示板においても「あんなにアバラ抜いたりしたら立っていられないんじゃないか」などの意見が交わされていましたが、僕たちの議論がいかにつまらないものであったか自覚しました。
だって、脊柱抜いてるんですもん。
ここまでやられたら、もうこれは「科学的・物理的な認識に束縛されるべきではない描写」ですよね。
キミマロさんにとっての骨とは我々人類における骨格とは全く異質なものである、くらいの脳内設定補完をしつつ読むのが正しいかと。
骨の代わりにエーテルでもつまってるんですよ、かぐら一族には。
つまるところ「脊柱まで抜いてしまった岸本先生はロック」ということです。
こういうの好きです僕は。

あと、多くの読者から「こんな血継限界いらねー」と言われてきたキミマロさんですが、大蛇丸さんのコメントを見る限りでは「丈夫な骨格」という点に重要性があるように思えました。
確かに、肉体の能力を底上げするという意味ではキミマロさんの血継限界は活動母体として重要なのかも。
好意的すぎる解釈かもしれませんが、僕の頭の中では大蛇丸さんとキミマロさんの関係(なぜ大蛇丸さんがキミマロさんを重要視してたのか)が少し分かった気がして良かったです。

総じて今週のナルトは高評価です。
それだけに、あのマユゲが惜しいなあ…。


注)エーテル……なんかココに物質があったらうまく説明できるのになー、というときに持ち出すと便利な架空質量。科学史を見てると、フロギストンとかエーテル類似のものがちょこちょこ出てきて面白い。


☆☆☆デスノート☆☆☆

テープを送りつけたのが本当にライトかどうか、今週明らかにならなくてじれったいです。
でも、現にデスノートと思しき力で宇生田さんは殺されちゃったわけで、これでライトのせいじゃなければライトの他にもデスノート所持者がいるという話になってしまい、それはストーリー的にちょっとアレなんでやっぱりライトのせいなんでしょうね。

で、そうすると、今回突入した実父をどうするか、ってのが問題になるのかと。
これで父を殺せないと容疑が深まるでしょうし。
ライト君なら殺りかねません。

もともと、今回のビデオテープを送ったり批判的なコメンテーターを殺したりといった一連の仕業も、ライト君がキラに対するプロファイリングをミスリードする目的であるように思います。
そうならば、やはり余計にもパパンを捨ててはおけないような…。


☆☆☆アイシールド☆☆☆

お、男球だ―――!!!

と、突然言っても訳が分からないと思いますが、今週のアイシールドのトーナメント表、Aブロックの左下を見ますと、夕日ガッツというチームがありますよね。
そこのロゴ「逆境ナイン」という野球漫画に出てくる魔球(?)「男球」のオマージュという話です。

ちなみに、この「男球」は「男の魂」を「充電完了」することで投げられるようになる球で、消えるとか分身するとかそんな小手先の球ではありません。
男の魂が込められているから打てないという何の説明も要らない凄まじい球なのです。
「逆境ナイン」は、9回裏112対3から逆転するとってもアツイ野球漫画なので、機会があれば読んでみてくださいね。


閑話休題。
そんなわけで、デビルバッツと当たる夕日ガッツにも何気に期待です。
あとは城南大ジャイアンツと呪井オカルツ(Bブロック左上)も少しだけで良いから描いて欲しいです。

来週はレギュラーメンバーの発表らしいですが、ほとんどが掛け持ち・サポートのこのメンツで、デスマーチに参加しながらもレギュラーが危ぶまれるのは雪光先輩だけなので、あんまり盛り上がらない気がします。
ここで雪光先輩を落として、かつ、何らかの救済措置を与える方向もありそうですが、その場合は雪光先輩の特性(真面目にプレーブックを暗記するとか)にちゃんとズームアップできれば面白くなりそう。
アイシールドなので、安心して期待しときましょうか。


☆☆☆ボーボボ☆☆☆

OVERに戻った――!!!!

もう作者も忘れてるんじゃないかと思ってた魚雷先生の本来の姿、OVER!!!!
OVERが出てきたという、そんだけで僕は何だか興奮しちゃったんですけど、ラストの鋏奪取に繋がる辺りとても良かったと思います。
何ていえばいいんですかね。
魚雷先生じゃなくて、OVERが出てきたことをちゃんとネタに昇華できてた、って感じですか。
まあ、逆にいえばラストに至るまではOVERを活かし切れてなかった気もするのですが。


☆☆☆テニス☆☆☆

僕は、まだ許斐剛という作家の力量を見誤っていたようです。
まさか…まさか……、ここまでの力を持った作家だったなんて…………。

赤也戦のときのように、英語で喋り始める越前少年。
そして、キター!!!!
スーパーサイヤ人化です!!!!
しかし、スーパーサイヤ人化は確かにスゴイものの、もう見慣れたものです。

と、思ってたら…………。







ギャラリー「見ろ、アレは・・・」
ギャラリー「切原のあの時と同じ状態!?」










な、なんですと━━━━!!!!!!!!!!!!!!!!!!!





…………。

なんということでしょうか……。
開いた口がふさがらないとは、まさにこのことでしょう。
僕は、このセリフを見た瞬間、刻が止まりました。

し、信じられません……。
あの謎の発光現象も、謎の煙も……。
すべては実際に起こっていることだというのです。
僕は、いままで「テニスの王子様」での、この手の表現は「漫画表現上の演出」だとばかり思っていました。

しかし、違ったのです!

あれは許斐テニス界では紛れもない現実だったのです。
実際に越前少年の身体は光を発し、煙を噴いていたというのです!!
ということは、波動球は本当にラケットが爆発し、菊丸印のステップは本当に2つに分身していたのです。
力強いスマッシュとか、素早いステップとか、そういった抽象的表現ではなかったのです。

中学生の地区大会ですら、これです。
一体、全国区の大会やインターハイ、ましてやウィンブルドンなどではどうなってしまうのでしょう。
選手が満月を見て巨大猿化し、祖父を踏み殺したりするのでしょうか。
とにかく、僕たち凡人では想像すら及びません。
流石は鬼才許斐先生、実にCOOL!!です!

COOL!! COOL!! COOL!! COOL!!


今週は、このギャラリーの一言があまりにCOOLで、真田副部長(中学3年生)の「まだ若すぎる」発言や、クロマティ高校北斗ばりの殿様口調とかに突っ込んでる余裕がないですね。
いやあ、それにしてもすごかった。笑った。
許斐先生のギャグ作家としての力量は漫画太郎に迫りつつあると感じる今日この頃です。


☆☆☆リボーン☆☆☆

新連載。
読切のときも個人的にはそれほど酷い評価(『守護神』に比べれば)はしてませんでしたが、予想していたよりほんのわずかに良かったです。
といっても、その好印象のほとんどは持田先輩の賜物なのですが。
持田先輩のやりすぎな妨害工作と、京子さんを巡る一人自己完結が素敵でした。


☆☆☆武装錬金☆☆☆

表紙のM・バタフライ最高に素敵なんですけど、話の展開自体は非常に残念な方向に流れてしまいました。
僕は3者がバトルロワイヤルの様相を呈しながらも、カズキ・斗貴子組とパピヨンの微妙な共闘関係が描かれることを楽しみにしていたのですが、構図的にM・バタフライvsパピヨンのタイマン勝負になってしまいました。
カズキとパピヨンに馴れ合わない程度の共闘関係を成立させることで、その後のカズキvsパピヨン戦が劇的に盛りあがると思ったんですが、本当に残念です。

ここらへんのガックリ具合は悪い意味で和月先生らしいです。
和月先生は岸本先生と並んでもっとも努力の感じられる作家で好感度はとても高いんですけど、しばしばガッカリさせられちゃうんですよね…。
これが矢吹先生であればこのガッカリ具合を笑い飛ばして終わりなんですけど、和月先生はそこに至るまでの流れは良く出来ているのでどうしても期待しちゃいます。
期待させて裏切られるから和月先生は辛いです。
その点、矢吹先生は本当にバリアフリーで最初から期待な(ry

まあ、そういうわけでパピヨン・バタフライがタイマンになってしまって、とても残念だったんですけど、斗貴子さんの「相討ちになればしめたモノだ」でギリギリ救われた気はします。
その後の展開もM・バタフライが精神攻撃というのがまた残念だったわけですが、しかし、それはそれとしてパピヨンの掘り下げには成功しているとも思います。
特に鷲尾の立ち位置は良かったです!
攻爵がパピヨンの名にこだわるのも、「その名で呼んでいいのはただ一人!」も良い感じ。

総じて、今週の錬金は「ガッカリな方向だったけど、やっぱりパピヨンは良かった」というところでしょうか。
ホントに蝶野が全てだなあ。この漫画。


☆☆☆スピン☆☆☆

今週はパロディのオンパレード。
めちゃくちゃ面白かったです。

特に良かったのが、スピン覚醒シーンですよね。
これ、一見するとドラゴンボールネタですが、「わけわかんない言葉でしゃべり出した!?」もあるから、テニスのスーパーサイヤ人化現象とのダブルミーニングだと思います。(越前少年は英語で喋りだすから)

ああ、それにしてもこれほど面白い漫画が打ち切りなのですか……。
「純情パイン」「少年エスパーねじめ」などと同じく、質の良い安定したギャグマンガはしばしば打ち切りにあう気がします。
これらの方向性はジャンプにそぐわないのかなあ。
いまジャンプで残ってるギャグ漫画は、飛び道具ギャグのボーボボに、エロギャグのゲドーに、スポーツギャグのテニスですからね。
普通のギャグ漫画は残らないなあ。


☆☆☆HIP・HOP・POP☆☆☆

バカらしくて結構好きな感じです。
最近のギャグ読切ではかなり良かった方かと。

「『珍』ってゆーか、ケツだけど」

染井さんは酷いヒトというか、ちょっとお下品なレディーだと思います。


☆☆☆ゲドー☆☆☆

ドッキリテクスチャーなお話。
今週は毎ページごとに小ネタに心癒されました。大好きです。
1P1コマ目のバスケとか、もう最高。

あと、ド根性ガエルからド根性ダコに繋がり、平面ダコが空気中で生きられる理由を「なにしろド根性ダコですから」で締める流れはアホらしく完成されており、ケチのつけようがありません。素敵だ。
「わかっててやってます!」には岡野先生のマンガに賭ける間違った情熱をヒシヒシと感じましたし、鷹司先生がひんむかれる流れも「目をはなさずよく見ろ―!」の伏線など素晴らしかったです。実によくできてます。

今週のゲドーは珠玉の一話だったと思います。やっぱり大好きだ。


☆☆☆守護神☆☆☆

このヒトは失敗したら逃げようとか考えないんですかね。
たとえ成功したって、これだけの数の敵に囲まれてるんですから、この場から安全に逃れることは難しいでしょうに。
それでも逃げきれる算段があるなら、失敗したときのことも考えておけばいいのに。
まあ、そもそも狙撃手が衆人監視の中、のんびり狙撃しようとしてるのが大間違いなんですけど。


☆☆☆黒猫☆☆☆

これまでのまとめ。

星の使徒は世界に紳士革命を起すべく暗躍する秘密結社であり、彼らの目的は非紳士的な人間に機械の身体を与え紳士的な人間に矯正すること。つまり、全人類の紳士化である。
一方、トレインたちは「自由意思による紳士こそ、本当の紳士」とし、星の使徒に真っ向から立ち向かう。
星の使徒が有する紳士能力者「道使い」を紳士的戦闘によって破ったトレインたち。
対する星の使徒は紳士革命に向け実験段階にあった鬼星隊を差し向けるが、スヴェンたちの紳士力の前に敗れ去る。
非紳士的なキャラクターであったエーテスさまは、鬼星隊とスヴェンたちの紳士的戦闘から紳士の素晴らしさを学んだ。

黒猫も第一部終盤に至り、ついに第一部を貫くテーマが見えてきたと言えるでしょう。
黒猫のテーマ、それは「理想の紳士の姿」です。
トレイン一行、クリードさま、両者とも優れた紳士です。
彼らの望む理想的な紳士世界、それを巡って両者は熾烈な紳士的戦闘を行っているのです。
トレインは個々の自由意志による紳士世界を目指し、かたやクリードさまは個々を矯正してでも全世界的な紳士世界を創りあげることを目指しています。
両者の望む紳士世界、果たしてどちらが正しいのでしょうか。
その答えは、現在進行しているトレインvsクリード戦の結果となって現されることでしょう。

そして、今週のジャンプ。

心情を吐露するクリードさま。
その瞳からは涙が溢れます。
彼らはお互い自分の信じた紳士世界を実現させようとしています。
紳士的な世界を創りたいという気持ちはお互い同じにも関わらず、方法論の違いから彼らは殺しあわなければならないのです。
そのときのクリードさまの心情を思い遣ると、その涙の意味も格別です。

敬愛するトレインを、自分の理想とする世界のために斬らなければならない。
だが、トレインを斬るからには、どのような苦難がその先に待ちうけようと紳士革命を成功させてみせる。
クリードさまはそう決意します。まるでキルヒアイスを失ったときのラインハルトの覚悟のようです。

クリードさまの紳士的決意に呼応し、巨大化する妄想虎徹Lv.3。
「これでお別れだ、トレイン!」
このページは涙なしに読むことはできません!

まさに命を絶たれんとするトレインの脳裏に走馬灯のように想い出が浮かびます。
いろいろなキャラが回想されたあと(正直ルガート=ウォンが出てきたのにはビックリでしたが)、最後はサヤが出てきてトレインを励まします。

「強い信念はどんな強大な力にも勝てる武器になるよ」

以前にも奇跡を起こすことでトレインを救った淑女サヤが、今回も精神論でトレインを焚き付けます。
サヤの声に呼応したトレインは強大な紳士力で襲い来る妄想虎徹Lv.3をハーディスで受けとめ、最後のレールガンを放つことを決めます!

そして、来ました!
「命を賭けた一発」です!!

「弾数制限付きの能力は弾切れになっても、命を代償に放つことができる」

少年漫画のセオリーです!
さすがは矢吹先生、これほどの大作家になろうと漫画の基本を疎かにはしません!
もちろん、セオリーを踏襲するのは「どうせこういう展開じゃねえの?」と読者に予想させることで、ハラハラドキドキを軽減するためです。実にバリアフリー!
矢吹先生の細やかな心遣いに感動するあまり、「シキ戦で威嚇射撃しなけりゃ命賭けなくても良かったのに」なんて、そんな考えはちっとも頭をよぎりませんでした!!

トレインの細やかな説明とその様子から、トレインが最後のレールガンを命懸けで放つことを察知したクリードさま。
もちろん紳士的にバーストレールガンを真っ向から受けとめようとします。
そう、ついに!
ついに、次の一撃で最強の紳士を巡る長き戦いに終止符がうたれるのです!
ああ、長かった。実に長かった。

矢吹先生は偉大です。
矢吹先生は偉大です。


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