WJ50号感想

2ちゃんの神撫手スレものすごく真っ当な神撫手批判が書かれていて、その慧眼に胸を打たれました。
論旨を簡潔にまとめますと、主人公は母の形見であるパスティーシュ絵画群を集めることに執心しているけど、その割に盗んだ絵を杜撰に保管したり、銃の盾にしようとしたり、雨に打たれるままにしたり(今週の話)、そもそも素手で絵の表面に触ること自体問題がある、と。
主人公にとって、母の絵を集めるのは母の汚名を晴らすためとそこに残された想い出とメッセージを求めてのことであり、母の絵に対して芸術的価値は認めていないだから乱暴に扱っても問題無いと考えることも出来るが、しかし、想い出やメッセージを集めるのは元々母に対する思慕ゆえなのだから、その母の造形物である絵を乱暴に扱うのは矛盾している。
つまり、主人公の目的意識は分裂している。

何もかも投げ出し法を犯してまで手に入れようとしている”宝物”を、乱暴に扱っている時点で、もう明らかにおかしいのです。
このレベルで既に神撫手は物語として完全に破綻しているわけですね。
神撫手は、母の絵に対し、主人公にもっと敬意を払わせる必要があったのです。
それはモアベターな演出ではなく、最低限必要な物語の基礎なのですから。

僕は今まで瑣末な部分を取り上げて、「神撫手は知欠漫画」と喧伝していましたが、もっともっと根本的なレベルからこの漫画は知欠だったのです。
物語を徹底的に壊滅させるこの知欠っぷりに比べれば、一日に2回使う神撫手動態視力の間違った使い方など実に矮小なものです。
「木を見て森を見ず」とは良く言ったもの。
判断材料は全て押さえていながら、一番大切なこのポイントに気付けなかった自分が情けないです。
匿名掲示板2ちゃんねるゆえ、どなたかは知りませんが、上記の書きこみをなさった方の洞察力を尊敬いたします。


☆☆☆ワンピース☆☆☆

おお、やっと終わったか。
本当に、本当に、本当に長かったなぁ。

尾田先生は毎回シリーズを1/3の長さに短縮するように努めて欲しいです。
ワンピに一番必要なのはそれだと思う。


☆☆☆いちご100%☆☆☆

今週でついにいちごは僕の中で空気漫画となりました。
あまりにあまりな内容ゆえに、それに何らかの感慨や感想を持つこと自体、耐えれなくなったのです。
思考を停止して、ただ内容だけを記号的に頭に収めるこの行為を、漫画を楽しんでいるとは言えないでしょう。
いちごを読まなくなる日も近そうです。


☆☆☆武装練金☆☆☆

素晴らしい。
何もケチを付けるところがありません。
るろうに剣心終盤の和月先生はクソ漫画家だと思っていましたが、いや、先生は素晴らしい漫画描きです。

今週。まず第一に素晴らしいのは、どのページからも、読者を楽しませよう、1ページ1ページにアイデアを散りばめよう、という意志が感じられることです。
武装練金は初期から小ネタの質とリズムが良いことを評価していましたが、今週がまさにそうです。
「ののしってください」で和月先生が出張していることも、卑屈といえばそうなのですが、僕にはむしろかわいらしく思えてしまいます。
「初心に返ろう」という意識が多少ハナに付きますが、それも含めてかわいらしいです。

第二に素晴らしいのは、良い意味で読者を裏切ることを覚えたことでしょうか。
今週の戦士長、素晴らしいです。
前振りが今週だけでなく、2週も前から行われていたこと。
直前の斗貴子さんの引きも良し。
こんな何の変哲もない繋ぎの話で、あんなネタを大胆に使う辺り、和月先生すごいです。
こういうのがあると、グンと好感度が上がるんですよね。
繋ぎの話でも決して手抜きしない。
その精神性がとても好きです。

そして、そのお名前が出るだけで僕が幸せになってしまう、蝶野爆爵さま
爆爵……。
いいなあ。すごく、いい。
どうして僕は、爆爵さまのお名前が出るだけで、こんなにウキウキしてしまうのだろう。
攻爵さまのステキなお服もとても楽しみです。
どんなステキなお召し物なんだろう。
この一族、本当に好きだ。

ところで、僕が武装初期に立てた予想の、今後は裏切り者の錬金術師と戦うのではないか、が何となく当たってて嬉しいです。
自分を人型ホムンクルスにするなんて、まさか読めませんでしたけど。


☆☆☆キング・クリムゾン☆☆☆

僕の大好きなプログレバンドの名を取った読切作品。
うん、いいんじゃないですか。
兵法家のお話の割には戦術レベルの活躍しか描いてなくて、その戦術も横山光輝三国志の描写から脱却するほどのものではない等、粗はいろいろありますし、やっぱり子供騙しですけど、このレベルの子供騙しなら積極的に騙されてあげたいです。
しかし、兵法を主題に持ってくるのでしたら、やっぱり読切のたかだか50Pはキツイですね。
それゆえに話をまとめようとゼンウとカルゴの話を持ち出したんでしょうけど。
まあ、ギリギリでアリかなあ、という線です。
1歩間違えれば「兵法主題にする意味ないじゃん!」になってしまいますが。

幾らかケチをつけるなら、一人で10人を一瞬で倒せるゼンウは、ちょっと強すぎます。
兵法が主題であるなら、強さの源は兵法に置くべきで、個人の力量に強さを還元するのは兵法の魅力を削いでいる気がします。
もちろん、「強い個」を戦術の一環に配置する行為自体は悪くないですが(三国志でも敵将との一騎討ちにより、相手の気勢を削いだりしますよね)、それにしても、一瞬で、ケガひとつなく、10人を斬るというのはどうにもいただけません。
命を賭ければ一人で五人倒せるかもしれない、くらいの強さが、僕の望む個体の強さの上限ですかねえ。

あと、敵の首領カルゴさんは、150しか手駒が無いのに、気軽に仲間を殺し過ぎです。
たとえ悪党といえど、あんな人に部下はついてこないです。リアリティに欠けます。
まあ、これもカルゴさんを悪党に描くことにより、ゼンウのキャラクターを引きたてて云々という意味があるのでしょうけど。やっぱり、子供騙しですよね。

最後に
「あるじは無能なほうが扱いやすい」
それはその局面においてはそうかもしれませんが、後々もそうだとは限りません。
自分がそれなりのポストを得たとき、部下なり敵対者なりの讒言に主が踊らされるからです。
もし、この作品が連載することになったなら、そういった戦略レベルでのお話も描いて欲しいところです。
あと、孫子とか読んでるなら、その原典を紹介しつつ、その場面においての具体的応用法などを描いて欲しいかな。


☆☆☆こち亀☆☆☆

コンコルドによるマッハの旅行。
動態視力のテスト云々が良かったです。
いや、動態視力に過敏に反応してしまうのは、神撫手の影響ゆえなんでしょうけどね。


☆☆☆マンキン☆☆☆

誰かこの漫画のキャラクター相関図を描いてください。戦闘力付きで。
何が何だかさっぱり分かりません。


☆☆☆神撫手☆☆☆

今週の知欠ポイント。
1、大切な名画が雨の中ズブ濡れ
2、マネを持ってる主人公に対し、迷わず発砲(先週はためらった)
3、「だから絵を盗む時、刀を持てなかった」→実物の刀を持ち歩けばいいのに。
4、「刀で弾を弾くくらいなんだから丸腰だって」「俺は負ける戦はしない主義だ」→会話がかみあってない
5、負ける戦をしない主義なら、罠と知りつつも盗もうとするな。

とまあ、今週も相変わらずの知欠っぷりですが、でも今週は何となく普通に読めてしまったのが逆につまらないです。
でも、今週のラストは(普通の漫画であれば)今後の展開を期待させるものですが、きっと堀部先生のことだから、僕たちの想像もつかない知欠描写ダメダメな話にしてくれるんじゃないかと、そんな邪な期待を抱いてしまいます。
今週のラストがちょっと良かった気がしたのは、きっと自分の中での株価操作なんですよ。株価大暴落の落差を楽しむための。
それにしても、漫画がダメなものになることを望むなんて、僕も性格悪いなあ。
しかし、せっかくここまで見事にダメだったんだから、後までダメ漫画として貫いて欲しいです。

そして、もしもこの後10週も続くなら、完全に主人公の「名画泥棒」というキャラ付けは消え、能力バトル漫画になると見ました。


☆☆☆ミスフル☆☆☆

非常に腹立たしいことにミスフルは極稀にではありますが、ギャグがツボにはまることがあり、今週も不覚にも笑ってしまいました。
1ページ目の宇羽監督は、「バイオミラクル 僕ってウパ」を知ってる人にしか通じない卑怯で姑息なネタですが、しかし通じてしまったものは仕方ない。悲しいかな。真剣に笑ってしまいました。
その次の不良の砂の城作り、普通描かれることのない場外ホームランボールの行方、ストップウォッチネタと前半6ページは素直に面白かったです。


☆☆☆風天☆☆☆

大人、なんとかしろよ。
中学生がこれだけ真相掴んで喧伝してんのに。
それにしても、かずはじめ先生どうしちゃったんだろう。
この酷すぎる作品はなんだ。
本当に別人としか思えない。

でも、来週でたぶん打ちきりなので、来週はなんとかして誉めるのです。
キックス以降、打ちきられていく作品は紳士的に送り出すことにしたのです。


☆☆☆サソリ☆☆☆

今週の経絡云々で酷く子供騙しな漫画になってしまいましたが、まあこのくらいはイイかな。
ところでキングクリムゾンを読んで思ったのですが、夷吾さんも基本的に戦術レベルの策しか立ててないですね。
夷吾さんがどこかの勢力に与することで、全体のパワーバランスが大きく崩れ、かつ、登用した組織すらも危機的状況に陥るような、例えば、そんな計略は組めなかったのでしょうか。
もっと簡潔に死んだふりとか。
養う義務のある子供たちを私兵化して招かれざる敵を迎撃するより、夷吾さんを誰も登用しようと考えないように仕向ける方が効率的だと思うのですが。


☆☆☆黒猫☆☆☆

先週から(おそらく)ドクターの道能力により、何やら訳の分からない世界に引き摺りこまれたトレインとイヴ嬢。
気付いたら電車の中とか、突然現れた家とか、今までの道能力者とは全く違うアプローチを見せます。
しかし、どうしたことでしょう。
今回のドクターの戦略には、これまでの道戦士とは違い、紳士二大原則が欠如しているように思えるのです。

紳士二大原則

一つ、攻撃は必ず可視攻撃にて行う。
一つ、戦闘前に己の特殊能力を包み隠さず説明する。


(『黒猫紳士学基礎講義』より抜粋)

いえ、しかし偉大なる矢吹先生が、まさかこのままドクターに非紳士的行動を取らせるはずがありません。
きっと来週以降、喋る花や喋る絵画が、これまでのミステリアスで幾らでも彼らの不意を突けそうな現にイヴを閉じ込めることにまで成功しているにも関わらず自分の圧倒的優位な立場を投げ打ってまで、包み隠さずドクターの特殊能力を説明してくれるのでしょう。
いやはや、流石は矢吹先生です。

矢吹先生は偉大です。
矢吹先生は偉大です。












……あの、すいません。
今週どうにも感想がかけなかったので、普通に感想書いていいスか?





☆☆☆黒猫☆☆☆

キョウコさんはきっとおさるなのでしょう。
舞台が突然電車に移ったこと。これ自体は間違いなくドクターの能力だと思うのですが、今週のキョウコの描写を見る限り、これは幻覚などではなく生者のものだという気がします。
(ドクターが女装をしていないという前提で)つまり、キョウコさんはおさる。

で、一方のイヴが迷い込んだ一個建て。
こちらの特異点は「ドアが突然消えたこと」「室内の気温が低いこと」「花がしゃべったこと」「絵がしゃべったこと」
ドアが突然消えるのは、これはもうドクターの能力が関わっているということで間違いないのでしょうが、花がしゃべることはナノマシンにより作られた花であれば無理はありませんし、絵がしゃべるのは何かのトリック、室温が低いのは能力によるものではなく実際に寒い、というのはどうでしょう。

つまり、ドクターの能力は舞台(ステージ)を作る、とかその程度の物で、キョウコさん幻覚ではなくおさるだったように、しゃべる花のような小物は幻覚ではなく実物なのではないでしょうか。
もう少しいえば、ドクターの能力はそれだけではリアリティとして成立せず、何か現実的な物体を伴って初めてリアリティを得られるような、そんな能力――言うならば演劇における大道具の創出――なのではないかと考えたりします。
部屋が寒いのは、それはエフェクトではなく、何かの理由で室温を下げなければならない抜き差しならぬ理由があり、それを誤魔化すためにしゃべる花などの小物が使われている。ヴィジュアル的な異常性(ドクターの道能力+しゃべる花などの小物)を強調することにより、ドクターは室内の気温をカモフラージュしている
ドクターの真の狙いはその道能力が見せる舞台ではなく、もっと現実的な殺傷兵器であり、ドクターの能力はその準備段階としての大掛かりな目くらましとして機能しているだけで、ドクターの作る舞台に注目している限りはトレインたちはその計略から逃れることができない――
単に「幻覚を見せる」だけだと、あまりにあんまりなんで、何かそういう限定された能力だったらアツイなあ、と思ったりしました。

が、まあ、そんなことはないでしょう。
矢吹先生だし。






うーん普通だ。本当に普通だ。
普通に黒猫感想書いたのって、もう半年ぶりくらいかなあ。

お?
コレを…ちょろっと……こう変えたら……





☆☆☆黒猫☆☆☆

僕が思うに、キョウコさんはもしかしておさるのエーテスなのではないでしょうか。
舞台が突然電車に移ったこと。これ自体は間違いなくドクターの能力だと思うのですが、今週のキョウコの描写を見る限り、これは幻覚などではなく生者のものだという気がします。
(ドクターが女装をしていないという前提で)つまり、キョウコさんはおさる

で、一方のイヴが迷い込んだ一個建て。
こちらの特異点は「ドアが突然消えたこと」「室内の気温が低いこと」「花がしゃべったこと」「絵がしゃべったこと」
ドアが突然消えるのは、これはもうドクターの能力が関わっているということで間違いないのでしょうが、花がしゃべることはナノマシンにより作られた花であれば無理はありませんし、絵がしゃべるのは何かのトリック、室温が低いのは能力によるものではなく実際に寒い、というのはどうでしょう。

つまり、ドクターの能力は舞台(ステージ)を作る、とかその程度の物で、キョウコさん幻覚ではなくおさるだったように、しゃべる花のような小物は幻覚ではなく実物なのではないでしょうか。
もう少しいえば、ドクターの能力はそれだけではリアリティとして成立せず、何か現実的な物体を伴って初めてリアリティを得られるような、そんな能力――言うならば演劇における大道具の創出――なのではないかと考えたりします。
部屋が寒いのは、それはエフェクトではなく、何かの理由で室温を下げなければならない抜き差しならぬ理由があり、それを誤魔化すためにしゃべる花などの小物が使われている。ヴィジュアル的な異常性(ドクターの道能力+しゃべる花などの小物)を強調することにより、ドクターは室内の気温をカモフラージュしている
ドクターの真の狙いはその道能力が見せる舞台ではなく、もっと現実的な殺傷兵器であり、ドクターの能力はその準備段階としての大掛かりな目くらましとして機能しているだけで、ドクターの作る舞台に注目している限りはトレインたちはその計略から逃れることができない――
単に「幻覚を見せる」だけだと、あまりにあんまりなんで、何かそういう限定された能力だったらアツイなあ、と思ったりしました。


が、しかし、僕のような凡夫がいくら頭を使っても、偉大なる矢吹先生の前ではあさはかな小賢しさに過ぎません。
きっと、僕なんぞのアイディアは比べ物にならないような、遥か斜め上に突き抜けた能力に決まっています。
四則演算に深い意味がなかったように、今回もストレートに 単 な る 幻 覚 かもしれません。
ストレートだからこそ、輝く”知性”

矢吹先生は偉大です。
矢吹先生は偉大です。






ああ、なんとなく、いつものやつに戻った気がします。
最後の2行の成句は、とりあえず付けとけって感じですね。
本当に便利な言葉だなあ。




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