架神のカレー日記03.11後半
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2003年11月30日
カレーなし

「冷蔵庫がうるさいから身体を壊したんだ」

 太陽がまぶしいから人を殺したカミュではないが、そう思わずにはいられない。いや、全ての責任を、ただ冷蔵庫に転嫁したいだけかもしれない。だが、そう考えずにはいられないのだ。

 この日、私は起きるなり頭痛腹痛を覚えた。私は食生活の貧しさの割には、自分でも不思議なくらい健康だ。頭痛など3ヶ月に1度あるかないか、腹痛など半年に一度くらいだろう。それが同時に起こる可能性など、確率にして1/1620044年に一度の計算だ。この時点で、私は今日の自分の体調不良が一過性のものではないことに気付くべきだったかもしれない。しかしこのときはまだ、数時間も経てば治るだろう、という甘い考えを持っていた。

 起きた私は、早速動画編集の続きに取りかかった。なぜ、先日から私が根を詰めて動画の編集をしているかといえば、今作っている作品を今日の夜に行われる飲み会に間に合わせるためである。今日の飲み会は私が大学の時に作ったサークルの飲み会で、そこにOB出席することになっていたのだが、この作品はそこの後輩と一緒に作ったものなので、知り合い効果により少なからぬ売れ行きが期待できたのだ。いや、作品の売上云々は置いておいても、今日の飲み会で後輩たちと顔を突き合わせることが純粋に楽しみだったことも確かである。

 そういうわけで、私は朝から張り切って動画編集を行った。幸い、昨日最後に考案した解決法が功を奏し、無事ビデオテープに収めることが出来た。次はジャケットなどの製作だ。ビデオテープへのダビングを行いつつ、同時にビデオの背ラベルを作る。PhotoShopという画像編集ソフトとGCrewというDTPソフトを使い、背ラベルはあっという間に完成。うむ、我ながら手馴れている。伊達に何年もこんなくだらないことばかりやってない。
 次に、ビデオのジャケット製作に移る。参考(パクリ)にすべきビデオジャケットのページを幾つか開き、それらを眺めながら、同じような雰囲気を醸しつつも自分のビデオのセールスポイントを押さえたデザイン・構図・キャプションを添える。あっという間に、とはいかなかったが2時間ほどで完成。ううん、やっぱりすごいなあ。何でこんな不毛な能力ばかり発達しているんだろう。なお、この時、頭はクラクラしていたが、あまり気にしていなかった。
 今度はそれらをプリンター印刷して、裁断機でサクサクッと切断、手際良くテープで貼り付け、ビデオ用に購入してきたビニール袋で梱包する。この辺りになると、無視できないくらい頭がクラクラしだして、横になりたい、という気持ちが強くなっていた。

 ビデオを幾つか作ったところで、もう家を出なければならない時間になった。しかし、この時の体調悪化はさすがに私を逡巡させ、念のため検温をすることにした。37度以下ならば気にせず出かけ、37度前半であれば少し顔を出して(売るだけ売って)さっさと家に帰る、38度近くならば諦めることにしていた。とはいえ、以前も「絶対に熱がある」と思って計ったら36度だったこともあるし、今回も「どうせ36.7分とかそこらへんだろう」と思っていた。むしろ、自分を安心させるための検温だったのだったが……37.9分だった。

 残留が決まった。……何ということだ。本末転倒とは、まさにこの事だ。今日に間に合わせるため、無理をして体を壊すだなんて、何の意味もない。こんなことなら、作品を売ることなんか考えずにただ行って楽しく遊べば良かった。何ということだ。何ということだ。だが……

 だが、腑に落ちない点もある。何故、私は身体を壊したのだろう。確かに最近少々無理はしていた。だが、かといって体を壊すほど激しい無茶をしていたわけではない。思い当たる節はいくらでもあるが、それにしてもここまで身体を壊したのは納得がいかない。
 病床の中、そのようなことを考えていた私は、あることに気付いた。そうだ、冷蔵庫がうるさい。今も病床にありながら、とても寝つけないほどに冷蔵庫がうるさい。冷静に聞いてみれば、目覚まし時計と変わらない音量じゃないか。思い返せば、ここ数日、十分な睡眠時間を取っていたにも関わらず、昼間仕事中に異常な眠気に襲われたことがたびたびあった。それは冷蔵庫の電源が切れていたことを確認し、復帰させた後のことだった。ということは、冷蔵庫の騒音私の安眠を妨害していたのではないだろうか。私の図太い神経はそれほどの騒音の中にあっても、朝まで目覚めることなく眠りつづけることを許したが、それでも騒音のため眠りは浅くなり、それにより疲労が蓄積していった。そこへ、最近の動画編集による疲労がたまり、今日発熱へと至ったのではないだろうか。

 この仮説に至った以上、このクソうるさい冷蔵庫をそのまま放置して病床に着くことは意味がない気がしてきた。発熱による倦怠感を押して、冷蔵庫の上にあるレンジを下ろし、クソ重たい冷蔵庫を引っ張ってモーター部を確認した。なんで、みんなが楽しく酒を飲んでいる一方、私は病身を押して冷蔵庫を修理しなければならないんだ、と思うと大変切ない気分になったが、致し方ない。
 不幸中の幸いだが、冷蔵庫の問題はすぐに解決できた。少し前に冷蔵庫の裏に落としてしまった大根おろし器のフタがモーター部の配管の一つに触れており、その共鳴による騒音だったようだ。まったく……いい加減にして欲しい。大根おろし器のフタ如きが私の健康を損ねるだなんて何様のつもりだ。ふざけるなと言いたい。貴様より遥かに危険なはずの包丁でさえ、まだ私に何らの危害も加えていないのだぞ。少しは身分をわきまえろ!

 とまあ、この日はそんな感じで最悪の一日だった。ちなみに、朝食は味噌煮込みうどんを、夕食は、やっぱりうどんを食べた。どちらも極端に食欲が無かったが、病気ごときに私の生理欲求を阻害されるのは甚だ口惜しいので、無理して食べた。

2003年11月29日
カレーなし

 朝9時くらいから夜4時くらいまでずっと動画をいじってた。動画編集自体は終わっているが、様々な問題が噴出して(OSの制限上4Gまでのファイルしか作れない、スペックの問題でコマ落ちする等)テープに落とすことができず、試行錯誤を繰り返していた。7種類くらいあった解決案・代替案が一つずつ無意味な物だと判明していく。結局、最後の解決案の下準備をしたところで今日は終わった。明日、無事にテープに落とすことができれば、今日費やした時間も無駄にならないのだが。
 それにしても、ゲッソリする。どうしてパソコンというやつは、何をやるにしてもスンナリと行かないのだろう。新しいことをすると必ず障害が立ち塞がる。経験を積むことで、解決案・代替案の捻出はある程度容易になったが、根本的な問題自体は回避できていない。

 朝は皿うどんの残りを食べた。夜はチキンの残りを焼いて食べた。チキンはとても美味しかった。また(半額で)売ってたら買おうと思う。

2003年11月28日
カレーなし

 昨日の深夜(正確に言えば今日の早朝だが)、難書を分かりやすく説明するテレビ番組「お厚いのがお好き?」を見たが、今週のテーマである「ユリシーズ」がちっとも面白そうに思えなかった。この番組にしては昨日は少し失敗してしまったかな?

 朝、納豆とか食べて仕事に行った。眠かった。帰りに次の作品用の材料を買った。全部で4000円ほど掛かった。回収する自信のある先行投資だが、それでも懐から現金が消えるのは痛い。

 帰りに、スーパーで半額の豚肉半額の鶏肉を買った。一度に2種類も肉を買うなんて贅沢のし過ぎだ。本当は豚肉だけ買うつもりだったが、鶏肉の方はハーブで味付けのしてあるモモ肉で、それが実に美味しそうである一方、わずか100円だったため、思わず買ってしまった。

 帰って、その鶏肉を焼き、野菜バターで炒め、味噌ラーメンに入れて食べた。鶏肉は先にも書いた通りハーブで味付けがされており、味付けの中にはマスタードなどもあったため、果たして味噌ラーメンに合うのかどうか心配だったが、杞憂だったようだ。味噌の味は基本的に強い。負けない。


 ご存知の方も多いと思うが、唯一神又吉イエスが面白い。とてもいい。何故か、聞いていると疲れが取れる。なんか唯一神さまの声からはアルファ波でも出てるんじゃないだろうか。唯一神さまは、いろんな要素が奇跡的に複合した、真に素晴らしいネタだと思う。これ、狙ってやってたら天才なんだがなあ。
 唯一神について詳しいサイト。政見放送もあり。
 唯一神又吉イエス+巫女みこナースのフラッシュ(2.5M)


明日からの3連休の予定
明日:動画編集、ジャケット製作、印刷等、洗濯
明後日:作品の完成、宅さんの家にCDを届けに行く、後輩に売りつける
明々後日:ジャンプ感想を書く、だらだらとする

2003年11月27日
カレーなし

 朝、うどんを食べて仕事に行った。電車の中でウトウトした。
 
 仕事中、会社の中でウトウトした。

 帰って、タマネギ・キャベツ・白菜・もやしで、皿うどんを作って食べた。皿うどんのどこがどううどんなのか納得いかないが美味しかった。これに豚肉でも入れることができれば豪華千番だが、まあ、無い物は無い。

 いま、ウトウトしてる。

2003年11月26日
朝:カレーの穴風チキンカレー

 7時間の睡眠の後、シャワーを浴びて、カレーを食べて、濃いお茶をたくさん飲んで仕事に行った。

 7時間の睡眠、起きがけのシャワー、朝から香辛料たっぷりの刺激物、多量のカフェインを摂取したにも関わらず、今日もやはり眠かった。さすがに昨日ほど酷くはなかったが、それでも十分問題のあるレベルだった。どうしたんだろう。本気で睡眠時呼吸障害を疑ってしまう。……しかし、良く考えれば、朝まで一度も目覚めることなく、朝、目覚ましが鳴り続けていても止めもせずに平気で寝てしまう私の眠りが浅い訳が無い。

 仕事の後、あまりの長さを持て余していた前髪を同僚に切ってもらった。切り落とされた髪を見ると、前髪だけにも関わらず、すごい量だった。これは、整髪のレベルを超えている。これまで女の子に前髪を切ってもらった時は、必ず周囲から冷笑されたが、今回は大丈夫だと思う。たぶん。

 その後、その子ともう一人とモスバーガーで時間を潰した。CD2枚売れた。髪を切ってくれた上にCDまで買ってくれるだなんて、なんと素晴らしい人なのだろう。彼女は生き仏さまのような人だ。
 
 その後、上司がしばらく四日市の方に転勤するので(上司は「名古屋に転勤」と言っていたが、四日市を名古屋だと思っていたらしい)、会社近くの焼肉屋壮行会が行われた。換算すると100g1500円くらいのが出てきて、たいそう驚いた。美味しかったが、会費が怖い。しかし、その場にいたのは私を除いて皆管理職の偉い人たちばかりだったので、たぶん、そんなに払わなくていいんじゃないかと期待したい。明日行って「昨日の会費5000円ね」とか言われたらどうしよう。まあ、その場合は舌先三寸で何とかしよう。

2003年11月25日
カレーなし

 昨日の鍋の残りお雑炊を作って食べて、仕事に行った。

 今日の日中は驚くほど眠かった。別に睡眠時間が足りてないわけでもないのに、信じられないほど眠かった。仕事をしていると、すぐにウトウトしてしまうので、お昼寝をしたり、ドリンクを飲んだり、を舐めたりと、いろいろと手を尽くしたが全て意味が無く、最後は立って仕事をしていた。
 しかし、立っていたからといって眠くならないわけではなく、立ったまま寝そうになったりしていた。流石に立った状態で寝そうになるとバランスが崩れるため、すぐに目を覚ますことはできるが、またすぐに眠くなるので、結局座っていても立っていても業務に支障が出ることに変わりなかった。今日は一体どうしたんだろう。

 帰って、残りのお雑炊(汁気を全て米が吸っていて、おじやになってた)と、コールスローを食べた。全然足りなかったので、今日スーパーで買ってきた生麺タイプの味噌ラーメン(3食150円)を食べた。インスタントと比べ、麺もスープも格段に美味しかったが、半分くらい食べたところでお腹いっぱいになったので、後はあまり美味しいと感じなかった。もったいないことをした。あと、麺やスープが美味しいと、具材がない寂しさが目立つ。チャーシューでも入れられれば、さぞ美味しいラーメンになるだろうになあ。

 その後は、ビデオに撮った初代『TRICK』を見てた。どうでもいいことだが、キック・ザ・カンガルーじゃなくて、キック・ザ・カンクルーだと気付いた。

2003年11月24日
カレーなし

 朝は納豆とか食べた。一日中、文章を書いてた。夜はあきとさんが遊びに来たので、彼の金でを作って食べた。もじぴったんとかして楽しく遊んだ。

2003年11月23日
カレーなし

 朝はカップ焼きそばを食べた。一日中、文章を書いてた。夜はうどんを食べた。ヨーグルトも食べた。全然大丈夫だった。乳製品も案外強い。

 『荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻』という映画を見た。真剣を持って対峙する二人が、ものすごいへっぴり腰で、真剣を扱いかねている様子を良く現していて良かった。武士だって、真剣持ってる相手はそりゃあ怖いよなあ。

2003年11月22日
夜:カレーの穴チキンカレー

 朝、遅く目覚めたので、軽くお茶漬けを食べる。家を出る前に、昨日残したお弁当を持っていこうと、冷蔵庫から取り出す。……冷たくない。

 異常だった。なぜお弁当が冷たくないのだろう。昨日から冷蔵庫に入れておいたのに。私は訝しく思いながら、冷蔵庫の中をチェックした。お弁当だけでは無い、他の様々な食材が冷たく無い。というか、庫内が常温である気がする。嫌な予感を覚えつつ、冷凍庫を開けてみた。
 ……水たまりができていた。凍っていた食品や、冷凍庫内の霜が溶け、冷凍庫の底が水浸しになっていたのだ。決まりだ。この異常事態の原因が判明した。冷蔵庫の冷蔵機能が切れていたのだ。

 身に覚えは、ある。最近、冷蔵庫の稼動音があまりにうるさかったので、外気が下がってきたこともあり、多少設定を緩めたのだ。3、4日前のことだったろうか。しかし、緩めた覚えはあっても、切った覚えはない。ツマミを捻り過ぎたのか??全く不可解なことだが、現実がこうである以上、現状を肯定せざるを得ない。
 とりあえず、すぐに冷蔵庫は稼動させたものの、(朝ゆえ時間も無かったが)このまま放置しておくわけにはいかない。冷凍庫の水たまりだけでも処理しなければ、帰ってきた時、冷凍庫の底に厚さ2pの氷板を見ることになってしまう。最初、新聞紙に吸わせようとしたが、とても間に合わなかったため、タオルを使用した。朝から自分は何をやっているのだろうかと、悲しくなった。

 仕事中、冷蔵庫の中のものが腐ったのではないかと、そればかり気にしていた。また、昨日の朝作ったお弁当を無事に食べることが出来るのか、それもまた心配だった。だが、お弁当は匂いも味もまったく問題がなかったため、気にせず(本当は気にしていたが)食べることにした。幸い、その後も私の身体に異常はなかった。

 さて。家に帰って、冷蔵庫・冷凍庫をチェックする。最悪で4日かそれ以上、庫内を常温状態にしていたわけだ。もともと冷蔵庫という場所は雑菌の繁殖しやすい環境であり、そこにさらに霜などの溶けた水分があったのだから、食物の保管状態としては最悪だろう。
 無事であるにせよ、腐っているにせよ、とりあえず判別は早くした方が良い。まず、もっとも危惧された冷凍庫内のカレーを温めてみる。このカレーは少なくとも60時間以上常温で放置していたわけだ。大変恐ろしい。だが、温めたカレーは味・匂い共に問題が感じられなかったため、食べることにした。気のせいか、肉は放置前より柔らかく味が染み込んで美味しくなっていた気がする。
 次にうどんを作った。このうどん玉も最悪5日間以上常温放置していたことになる。だが、これも味・匂い・見た目と何も問題ない。これも食べることにした。また、玉子を割ってみたが、これも懸念していたような状態ではなく、ぷりぷりと新鮮そのものだったため、うどんに入れて食べることにした。

 こうして、夕食はカレーとうどんを食べた。その後、親から貰った食べかけのフルーツケーキを冷蔵庫から取り出した。これも、大丈夫だ。何ら異常はない。ケーキを平らげた。

 結局、今回の事件の戦死者は、冷凍庫ですっかり溶けて水浸しになっていたバイマクルーがたくさんと油揚げが一枚。それと、若干匂いのすっぱくなっていたキムチだろうか。バイマクルーは多少単価が高いが、あれは冷凍しているにせよどちらにしろそろそろ処理すべきだったし、油揚げもキムチもほとんど残ってなかったので、被害は少なかったと言えよう。あとヨーグルトをチェックしていないので、これが心配だ。匂いは問題なかったが……。それから、明日の朝、腹部の激痛で目を覚ますようなことが無いよう祈っておこう。今のところは、何の問題も無い。

2003年11月21日
カレーなし

 朝、キャベツとタマネギの野菜炒めを作って食べた。昼のお弁当用に、ごはん鮭フレーク野菜炒めを乗せたものを作って仕事へ持っていった。

 今日はいつもとは別の場所で違う上司の元での作業だったが、上司が昼を奢ってくれるという話になったので、そして「遠慮せずに食べて良いよ」と言ってくれたので、厚かましく2000円分くらい食べた。久々に上質のカロリーを摂取できてとても嬉しかった。お弁当は無駄になったが致し方ない。

 仕事の後、会社の面子と麻雀をするという話になり、新宿へ行った。私が行ったとき余っている人数が四の倍数で無かったため、同輩と廻る方のお寿司を食べに行くことになった。しかも、何故か同輩の奢りである。同輩は「小さいことを気にせずに食ってくれ」と言ってくれたので、あまり気にせずに食べた。ウニが美味しかった。

 麻雀は少しだけ負けた。帰って、結局食べれなかったお弁当を冷蔵庫に入れた。まあ、冷蔵庫に入れておけば明日の昼まで持つだろう。

2003年11月20日
朝:カレーの穴チキンカレー

 今日もお休み。朝、チキンカレーを食べて、2時間程ゲームしてから動画編集に入る。ゲームの魅力をわずか2時間で振り切るとは、今日の自分は立派だった。

 今日は動画に部分的なエフェクトをかける技術を覚えた。しかし、やり方は分かったものの、これが存外大変な作業で、慣れてきても20秒の映像5分の設定時間が掛かった。この映像が20分もあるので、単純計算して5時間。全然終わらない。午後2時から7時まで作業していて、例のフィルターのおかげで眼精疲労こそ軽かったものの、細やかな作業なので精神がまいってしまい、最後までやり遂げられなかった。この過酷で退屈な作業を次にやろうという気になるのだろうか。とても不安だ。今日のうちに終わらせられれば良かったのだが。

 夕食に味噌バターラーメンを食べた。

 二日休みがあったにも関わらず、休みが終わるといつも「休んだ気がしなかった」と思う。今日はともかく、昨日はしっかり休んだはずなのに。二日休みがあった場合は1日目に作業して、2日目に休んだ方が良いのだろうか。

 The Style Council「Shout To The Top」という曲を聴いていて思ったが、この曲、全体の半分くらいは「シャットゥザトップ」って言ってる。

2003年11月19日
夜:カレーの穴チキンカレー

 今日はお休み。明日もお休み。今日はゆっくりと休息を取りながら、洗濯物CD作りを、明日は頑張って一日中動画編集をするつもりだ。今日の予定を消化するのは簡単だが、明日が難しい。

 まあ、そういうわけで、今日はゆっくりと昨日借りた映画でも見ようと思い、両親から送られてきたフルーツケーキを食べながら、『ジェイソン]』を見た。「13日の金曜日」なんて、はっきりいって、怖くも何とも無い。プロットが基本的に決まっていて、観客の意表を突いたり、驚かせたり、そんなことは全くないからだ。これは水戸黄門のようなものだ。13日をホラー映画と考えるなら、その一義的な目的である『観客を怖がらせる』という点において、致命的な失敗であるかもしれないが、しかし、つまらないかというと決してそんなことは無い。むしろ私は好きだ。
 こういうと驚く人もいるかもしれないが、13日の金曜日は基本的にシスタープリンセスと同じ類のものだ。ボケーっと見て、何となく楽しかった気がする。最良の空気映画。カウチポテトの慎ましき伴侶。そういう意味では、この手のB級ホラーは素晴らしい逸品揃いだ。似たようなジャンルではあるが、何故かB級アクションではこうはいかない。何が違うのか分からないが、B級ホラーの方がこのような楽しみ方をするのに秀でている。
 というわけで、極めて弛緩しつつジェイソン]を見た。見ながらケーキを食べているので、たまに映画から目が離れるが、1分2分目を離したところで何も問題は無い。セリフを聞き逃しても頓着しなくて良いし(大切なセリフなどない)、キャラクターを頭の中で整理したりする必要も無い(どうせすぐ死ぬし)。気楽だ。こういうところがB級ホラーの良いところだ。
 で、ジェイソン]だが、これはすごく良く出来たバカ映画だった。劇場公開時にもセルフパロディであると謳っていた気がするが、確かにその通りで、全く怖くなかった代わりにかなり笑えた。たとえば、殺したと思っていたジェイソンが現れて、主人公たちに襲いかかった次のシーン。

軍人「どうした?何があったんだ!?」
主人公「どうしたって!?ジェイソンが生きていたのよ。もちろん!

 何が「もちろん!」だ。面白すぎる!他のシーンでも怪物ジェイソンの不死性はことごとくギャグにされており、まるで魁!男塾かキン肉マンのキャラクターのようにワケの分からない甦りっぷりを見せる。宇宙船を爆破してシャトルで逃げ出した主人公達をジェイソンが宇宙遊泳して追って来たりもする(それを見た主人公は「もういいよ」とつぶやく)。そして、ジェイソンは最後に流れ星になってしまう。特にラスト20分はホラーを見ていた気がしなかった。いやあ、面白かった。確信犯的バカ映画だ。

 その後、洗濯をしたり、CDを作ったりして、夜になったのでカレーを作った。久しぶりに「カレーの穴」さんで紹介されているインド風チキンカレーを作ったが、やはり、とても美味しかった。いつも1時間近くタマネギを炒めるのがヒマでヒマで仕方なかったが、タマネギを炒めている間に鶏肉の下準備をしたり、カレー粉の調合などしていればヒマはしないことに気付いた。そのくらい目を離していても、タマネギは焦げないようだ。

 夕食を食べながら、今度は押井守監督『AVALON』を見た。これは……良く分からなかった。まあ、押井守監督作品だから、そんなイージーなものではないと思っていたが、結局何の話だったのか理解できなかった。
 というわけで、見終わった後、ネットで批評や感想のページを調べ、ある程度理解できた(作品の意図を読み取れなかった場合、批評や感想のページは大変有用である)。それら感想を拝読し、得た知見から私なりに話をまとめると、どうも『AVALON』は、虚構世界の複層構造を描いた作品のようである。それは、ある意味『MATRIX』と同じ方向性だが、『MATRIX』がメタフィクションを突き破る際のカタルシスに重点を置いているのに比し、『AVALON』ではメタフィクションそれ自体を描いているらしい。いわば、『MATRIX』におけるメタフィクションが手段であるのに対し、『AVALON』はそれ自体が目的であるといえよう。
 『MATRIX』は登場人物がメタフィクションの真実に気付くまで約30分。残りの時間は「メタフィクションの真実」を用いてのアクションシーンとなっている。一方の『AVALON』は「メタフィクション…という可能性もあるんじゃないかなあ。いや、違ったけどね」という、メタフィクションの存在を匂わすだけ2時間をかけている。『AVALON』は、あくまでメタフィクションの存在を空気のように漂わせるだけに留めたため、それにより物語内でのフィクションの三層構造に加え、観客と劇中との間の線引きを曖昧にする―つまり四層構造の体を示している……のだと思う。
 まあ、そういうわけで、『AVALON』は『MATRIX』からスッキリ気持ち良さを引いた代わりに、スタイリッシュな映像美深奥で控えめなメッセージを加えた作品だったと言えるだろう。どちらが優れているとは言えない。ただ、売れるのは間違いなく『MATRIX』の方だろう。『AVALON』は、やはり随分と高尚な映画だと思う。5.2対4.8で『MATRIX』に軍配を上げたい。

追記)『AVALON』は音楽は手放しで最高です。

2003年11月18日
カレーなし

 朝、うどんを作って食べた。いつも、朝納豆を食べている時は、納豆をぐにぐにと混ぜて、ごはんをよそって、お味噌汁(味噌を直接と乾燥わかめを入れるだけ)を作るまでの所要時間は10分ほどだが、今日計ってみると、実はうどんを作るのもあまり変わらなかった。納豆は手軽なイメージがあるが、うどんを作るのも同じくらい手軽ということだ。鍋と火を使うからといって尻ごみしてはいけない。

 今日も仕事に行った。これで4日連続出勤だ。働き過ぎだ。過労で倒れるのではないかと思ったが、今日の仕事はとても楽だった。二人一組での作業だったが、相方がまだバイトを始めて日が浅いのかとても腰の低い人だったので、舌先三寸で巧く仕事の大部分を押しつけることに成功したからだ。相方が一生懸命働いている間、私は一生懸命働いているフリをしていた。私が実際に働いたのは終わり際の一時間半ほどだろうか。
 というわけで、とても楽だった。それにしても、不器用な私にしては今日は巧く立ちまわれたものだ。自分を誉めてあげたい。この調子で人生の荒波も調子良く乗り越えていきたいと思う。

 近所のレンタル店一泊二日100円のサービスデーだったので、仕事の帰りに立ち寄り、いくらかレンタルすることにした。これといって、どうしても見たい映画があったわけではないが、先日ケーブルテレビで見たバカ映画『血を吸う宇宙』の前作を借りたい気はしていた。その名前は『発狂する眼』だったと思う。一通り店内を見て歩いたが発見できず、店員に尋ねても「取り扱っていません」と返された。しかし、それもそのはず。私が名前を間違いえていて、本当は『発狂する唇』だった。『血を吸う宇宙』のせいで『血を吸う〜』シリーズと混同してしまったゆえの勘違いだろう。まあ、名前が合っていたとしても、あの程度のレンタル店で取り扱ってはいない気もするのだが。
 結局、押井守監督の『AVALON』と、半ば義務的に『ジェイソン]−13日の金曜日』を借りて帰った。

 夕食は鶏肉のトマト炒めを作った。といっても、その名前ほど大した物ではない。単にキャベツタマネギ鶏肉を炒めて、酒、潰したトマト、コンソメを加えて、水気がなくなるまでフライパンにかけただけだ。レシピなど無いから適当に作ったのだが、しかし、不味いはずがない。だって、不味くなる要素がないのだから。これを美味しく頂きながら貰い物の赤ワインを飲んだ。

2003年11月17日
カレーなし

 時間が無いので手短に。

 朝、納豆しかなかったので、納豆を食べて仕事に行った。ちなみに、よく「納豆を食べて」と書いているが、これは、納豆、コメ、味噌汁(+卵、海苔)などのことであり、別にたんぱく質だけ摂ってる訳ではない。

 仕事。明日は休みたかったのに休めなかった。代わりに明後日、明々後日の2連休を確保した。

 本当は今日はカレーを作ろうと思っていた。最近、カレー日記と称するのが心苦しいほどカレーを作っていなかったからだ。しかし、明日も仕事であることと、スーパーに安い鶏肉がなかったことで諦めた。明日作ろう…。

 帰ってお風呂に入って、インスタントのハヤシライスコールスローを食べた。後は銀英伝を見た以外、ずっとジャンプ感想を書いていた。ゲームも出来ない。少なく見積もっても、4時間はジャンプの感想を書いていたことになる。だから、明日休みたかったのに…。ゲームをせずに仕事に行くと精神衛生上よろしくない。

 最近、ステレオラブというバンドの曲ばかり聴いている。とても、いい。幾ら聴いてもちっとも気持ち良くないのに、気付くといつも聴いている。自分の理性を否定されたようで、とても、いい。

2003年11月16日
カレーなし

 朝、納豆を食べて仕事に行った。日曜は電車が空いていて良い。

 適当に仕事をしたり、お昼寝したりした。最近、本当にシエスタが習慣付いてきた。

 帰って、味噌煮込みうどんを作って食べた。最近、本当にうどんばかり食べてる。

 バンドメンバーのメタリカ君が今日も今日とて、「(バレーの)大山とお知り合いになる方法を考えてみたんですよ!」とか言ってきた。バレーのことなど塵ほどの興味も無い私には彼の言動が理解出来ない。大体、大山って誰だ。彼は、最近、本当にどうかと思う。


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